日産が誇る大衆車だったサニーは昭和から平成に至って驚異的な売り上げを見せつけた
多くの人に馴染みやすかったダットサン・サニー
日産自動車が誕生してからすぐに発売したダットサン乗用車は、自慢できる自社ブランドとして有名だったが、その中の一種であるサニーという車をご存じだろうか。これは価格を抑えているのに性能が高く、何より日本のマイカーブームを進展させた実績がある。そして何よりこの技術は今販売されている、日産ノートe-POWERにも受け継がれているのも素晴らしい。
おひさ
— Dasworksいつもの席のヤーツ:) (@dasfxworks) 2018年12月19日
#サニトラ#ダットサン#sunny#sunnytruck#DATSUN#NISSAN pic.twitter.com/RX8fXTJ5B8
ダットサンサニー1000スポーツデラックス(B10型)
— COBBY(コビー)🔰 (@cobby_jp) 2018年12月20日
1966年4月に誕生した初代サニーは、発売時に車名を公募して話題を集め、同年10月に発表されたカローラと共に大衆の人気を二分した。
当初は2ドアセダンのみで発売されたが、その後ワイドバリエーション化で日本の小型大衆車として長く愛された。 pic.twitter.com/qe8uPH8WQI
新作完成!
— osam kuwata (@osamtw) 2018年12月22日
先日描いた日産サニー B110のバリエーションです。
当時ウチに有った車なので色々思い出しながら描きました。#nissan #datsun #sunny #b110 #cardrawing #carillustration pic.twitter.com/zTRpkCV7hx
軽量化や新開発エンジンなど他の大衆車にはない特徴を生かして、徐々に広まっていった
サニーの特徴と言えば、何と言っても軽いボディ、少ない部品数、徐々に追加されたボディタイプ、何より最高出力56PSを発揮するのに燃費も考慮している高性能エンジンが当てはまる。これらは平成に入っても改良されて受け継がれていき、たくさんの人に認知されるような名車を作り上げた。
新作完成!
— osam kuwata (@osamtw) 2018年12月26日
日産サニー B110のバリエーション、B120 サニートラックです。
長く生産された車なのでいろんなバージョンがあるのですが
こんな感じにしてみました。
ダットサンやパブリカ等々当時はピックアップが大活躍でした。#nissan #datsun #sunny #b120 #cardrawing #carillustration pic.twitter.com/OQM9PPHys2
キャンペーンで名前を募集して、やっと決定した時に初代・B10型が発売された
生産して発売する前に、日産自動車はその車の名前を会社で決めるのではなく一般の人から募集するキャンペーンを行った。期間は1965年12月から1966年1月の短い間だったが、848万3,105通の名前候補が集まって、どれにしようか十分に悩んで審議を重ねた末に、英語で「晴れ」や「温かい太陽の光」を示すサニーという名前が決まり、それと同時に世間に初代がお披露目されることとなった。
もちろん、たくさんの愛情を注いできたオーナーも結構いた
色んな種類があるサニーは、就職してお金を稼ぐようになってから初めて購入した人も多い。モデルチェンジが行われてエンジンやボディが発展してもそれに乗り換えることなく、中のメンテナンスは自分でやって維持にも細かく配慮していて、息子から孫へ大切に乗り継いでほしいという願いを込めている人もいる。
平成01年、キャブ車
— Ai_Da_Hooo‼︎ (@AiTwitte) 2018年12月25日
サンタナ……と言いたいところなんだけどサニーですw
でもめっちゃメンテされてるねぇ pic.twitter.com/LyLg8xsBxj
今日のイベントで超かっこいいって思ったサニーB15(だよね?)
— SHIREGOWA🐸 (@shiregowa) 2018年12月24日
マニュアル本気仕様だし、ハンドルのホーンボタンにまでステッカー貼ってあって、気合が違う感じがした。
あと、車高、ホイール、もうすべてが最高でした👍#いいねこ #痛車 #オリオンスクエア pic.twitter.com/SjMob6QAE2
隣のクルマが小さく見えますというキャッチコピーで2代目に突入
COBBYなどでもよく紹介されるトヨタのカローラは、先ほどの初代サニーよりも大きい1100ccのエンジンを搭載している。1970年、日産はそれに対抗するために1200ccのエンジンを新たに搭載してサニーのモデルチェンジを行った。さらに宣伝のキャッチコピーは「隣のクルマが小さく見えます」にしたので、これはまさにカローラへの真っ向勝負と言える。その後も2代目サニーはカローラを圧倒するために、GXというグレードやロータリーエンジンを加えるなどの技術を見せつけた。
ボディに曲線を持たせて北米市場を狙った3代目はさらなる進化を遂げている
1973年にモデルチェンジして3代目に突入すると、今までの平凡なボディではなく曲線を多く利用して抑揚のあるボディとなった。エンジンは1,200ccのA12型エンジンとエクセレント用1,400cc・L14型エンジンの2種類があり、さらには5速ミッション車も用意した。ちなみにこの車の趣旨は北米を始めとする世界への輸出を拡大することが当てはまる。
まっすぐで長い直線のような車体を持つ4代目は、最後のFR駆動モデル
今度は3代目のように曲線でまとまって少し膨らんでいるものではなく、横から見るとちょっとリムジンのように長いボディとなった。それだけではなく後ろにあるリアサスペンション(固定車軸)が4リンクコイルに変わり、全車OHV・A型エンジン搭載車で統一され、1979年にはステーションワゴンの原型とも言えるサニーカリフォルニアが追加された。そしてこれは後方の車輪を動かすFR駆動モデルの最後となった。
色々弄ってるサニーだな.... pic.twitter.com/ggebQAyRAl
— ガレーヂ ZT-R @バーチャル痛車製作所 (@zakiyama_rogerS) 2018年12月18日
古い車はカクカクしてて良いよ pic.twitter.com/NoWjX8dOdz
— せいちゃ₍ᐢ. ̫.ᐢ₎ (@SunnyTora_Kozou) 2018年12月21日
エンジンを一新して前輪駆動へ移行した5代目は、サニーの大きな転換期となった
時代の流れに合わせてさらに磨きをかけた5代目は、駆動方式をFF・前輪駆動に改正し、共にエンジンもSOHCに刷新した。さらにエンジンに欠かせない軸・カムシャフトにもタイミングベルトを加え、名前もダットサン・サニーから日産サニーへと帰ることとなった。1982年にはターボモデルも追加されたので、これぞまさにサニーの歴史に大きく名を遺す功績だと実感する。
昭和から平成に切り替わる間に流通した6代目は、グレードを新設定
1985年から1990年まで活躍した6代目は、サニーで初めての4WDが追加され品質・性能が共に大きく発展した。モデルチェンジ後はトラッド・サニーの愛称で親しまれ、DOHCエンジンを載せたSuper Saloon TWINCAM
、直列4気筒SOHC・12バルブが加わった1300EX Saloonなどのグレードも登場している。
高いクオリティを追求した7代目は勢いよく世に広まっていった
日産サニーは今の性能で決して満足することなく、さらに上を行く進展を目指す。平成が始まって間もない1990年に誕生した7代目は、エンジンを全てDOHCか1800ccに統一させる、そして4WDモデルはフルタイム式やビスカスLSD付センターデフ式、パートタイム4WDを採用した。その上この車はダートトライアルというモータースポーツにも積極的に参戦した実績もある。
同じく日産で製造している名車の長所を集結させた8代目
「マーチ並みの燃費、プリメーラ並みの居住性、ローレル並みの乗り心地」が掲げられているのに大幅なコストダウンも取り入れられた8代目は、直列4気筒DOHCエンジンを改良したものやプレミアムガソリン仕様を加えていて、サニーの最高潮を存分にアピールしている。
【日産 サニー】
— 平松 慶 (@keitanhiramatsu) 2018年12月20日
旧車マニア等では無いのだが、この時代の車に魅力を1番感じる…。
買って乗りたい、まではないが、見ていて飽きない。素晴らしい。 pic.twitter.com/1SnNdTBHNa
世界基準セダンというコンセプトを掲げた9代目で、サニーの歴史は終わった
1998年、新たに開発した直列4気筒DOHCガソリンエンジンを搭載してサニーは最後のモデルとなる9代目に登りつめた。これは海外進出を一切しない完全な国内専用車で、燃費をよくするエンジンや有害な排ガスを低減させたLEV仕様も開発されて、まさに悔いが残らないような史上最強のサニーとなっている。そして日産自動車が70周年を迎えた時にサニーは製造・販売を終了して、完全に歴史に幕を閉じた。思えば1966年から2004年まで、日産のサニーはどんどん進化を頑張ってくれたと実感する。