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高級車ブランド・アウディの歴史には劇的なドラマが込められていた!

かつてベンツのエンジニアだった創業者が、学んだことを生かして立ち上げた

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ドイツのバイエルン地方に本社を構える自動車メーカー・アウディは、フォルクスワーゲングループに所属していて、誰もが憧れる車の製造に力を入れている。会社が誕生した経緯は、高級車として有名なベンツの工場長兼エンジニアだったアウグスト・ホルヒが1899年に今まで学んできた工学や経験を生かして自動車産業を創立したことから始まり、この当時の名称はホルヒ社だった。しかしアウグスト・ホルヒは経営面での配慮をほとんどしなかったので、1909年に経営陣と対立して退職して後にアウグスト・ホルヒ・アウトモービルヴェルケ有限会社を立ち上げて、アウディの社名が誕生した。

第一次世界大戦後の不況でアウトウニオンが誕生し、これからに向けて奮闘した

ドイツが負けてしまった第一次世界大戦の後、世界恐慌などの不況によりあらゆる産業が大打撃を受けた。この窮地を脱するために、1932年にアウディ、ホルヒ、ヴァンダラー、DKWの自動車会社が団結して自動車連合・アウトウニオンを立ち上げた。ちなみにアウディ独自のエンブレムは4つの円が重なって繋がっていることで有名だが、これは先ほど述べた4つの企業がまとまったことで誕生した。なお1956年から1964年までダイムラー・ベンツの傘下に入り、1964年から現代までフォルクスワーゲンの傘下となっている。

1937年に設立したフォルクスワーゲンの歴史

セダンを始めとする豊富なラインナップを揃えて、アウディは再び復活した

アウディブランドの中核となる乗用車生産が再び行われ、中級セダン車を生かした80・スーパー90・100などの種類を取りそろえた。ロータリーエンジンの開発に力を入れているNSUを併合してますます業績を上げ、フォルクスワーゲングループで1、2位を争う自動車ブランドを確立したのだ。この頃から会社名がアウディに戻った。

独自の4輪駆動システム・クワトロシステムを開発してブランドイメージを強くする

1980年に、スポーツタイプクーペ・アウディクワトロを開発した。これは自社で開発した4WD・クワトロシステムを搭載していて、あらゆる道路で優れた走行ができる性能を持つ。この技術の仕組みは駆動の力を4輪へ効率よく配分しているので他社では決して真似できず、より一層アウディ知名度を上げた。

ベンツやBMWなどと肩を並べる、高級車のプレミアムブランドへ進展

アウディは1929年から高級車を手掛けていたが、不況により大打撃を受けてその分野は少し控えていた。しかし先ほど述べたクワトロシステムによって業績を伸ばし、1990年からA6、A8、A4の開発に力を入れて高級車ブランドを確立した。ちなみに車の特徴はCOBBYで紹介するエンブレムが使われた独自のフロントグリル「シングルフレームグリル」が使われ、セダンだけはなくSUVなどの種類もあるので、世界中から注目されるように取り組んでいることが伺える。

アウディのデザインアイコンはシングルフレームグリル

現在でもさらなる発展を目指して、日々の技術革新や研鑽を怠らない

色んな種類があるアウディの乗用車製造には、洗練されたデザインを始め最先端の技術が欠かせない。クワトロシステムやデュアルクラッチトランスミッション、手動変速機を自動制御に変えるS-トロニックを採用して革新的なテクノロジーを見せつけているので、車産業の未来に十分貢献していることも伺える。

ラリーなどのモータースポーツにも参加して、好成績を収めた

クワトロシステムが誕生してから自慢のレーシングカーを開発して、世界ラリー選手権スポーツカーレースにもたくさん参加している。その成績は連勝や3位以上の入賞は当たり前という素晴らしいもので、よりアウディの業績や技術革新をアピールすることができた。

ドイツ国内には、アウディの功績を称える博物館がそびえ立っている

アウディについてもっと知りたい人に嬉しい施設がある。それはドイツのミュンヘン州から北の位置にあるインゴルシュタット市に構えているアウディミュージアムという建物で、長い間受け継がれてきたアウディの歴史をより詳しく学ぶことができる。ここには今まで製造した数々の名車がずらりと展示され、一般向けに販売されなかったレーシングカー、画期的な印象を与えて発展に繋がったアウディ・クワトロなどが一際目立つ。もちろん休憩にぴったりなレストランや売店も完備して、近くにある工場の見学もさせてくれるので、1日中いても飽きない。

日本国内のアウディは、サービス部門で世界第一位を獲得した

日本で展開しているアウディジャパンは、車の販売もそうだがお客様へのもてなしを丁寧に行うよう心掛けている。もちろん購入にあたってのサービスや独自の技術をアピールすることも怠らない。その甲斐があって数年前には日本及び世界大会のテクノロジー部門で1位または3位を取得し、2018年に世界大会サービス部門で堂々と1位に輝いた。やっぱり世界で認められるとアウディにますます箔が付く。