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60年余りの歴史があるトヨタ・クラウンは立派なブランドを確立した

現在でも多くの人が高級車としてありがたがっているトヨタ自慢のクラウン

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トヨタ自動車の中で有名なものは色々あるが、高級車として名を馳せているクラウンも結構人気がある。それは昭和のだいぶ昔から誕生して、カローラランドクルーザープリウスと同じようにトヨタをアピールしており、官公庁や企業、さらにはタクシーや自動車教習車で使われることもざらにある。そして外観及びスペックは外車にも劣らない。

1955年、クラウンの第一歩がスタートして日本初の海外進出も行われた

誕生する3年前に、「トヨペット・クラウン」となる初代の開発が進められた。当時画期的だった技術を練り込みほとんど国産設計になるように工夫して、クローゼットの扉のように開くドア、真空管で動くカーラジオや寒い時に使いたいヒーターが備え付けられているので、高級仕様の仕上がりになった。1995年に誕生・発売した2年後に、アメリカ合衆国への輸出も行われた。これは日本車で史上初めてのことなので、そこからクラウンは長い間に渡って知名度を上げていく。

フォードファルコンを意識した2代目クラウンはなかなか高貴なデザイン

アメリカ車のフォード・ファルコンに倣って、「フラットデッキスタイル」を取り入れた2代目が1962年に誕生した。その頃になると高速道路がどんどん造られていったので、すごいスピードが出せるような直列4気筒OHVエンジンを搭載したり、耐性が強いX型プラットフォームを取り入れるなどを行った。そしてこの台からライトが付いた正面のフロントに名前通りの王冠エンブレムが加わった。

走行中でも高い静粛性を保つことができる3代目は高級車らしい装備が充実

3代目に突入したクラウンは、ボディ下部分の周囲にフレームを付けたペリメーター・フレームを取り入れて、より床が低くなった。車内はたくさんの遮音材が使われているので静粛性があって、当時最先端だったM型エンジン、5R型エンジン、3速ATなどの技術を取り入れ、安全装備のヘッドレスト、後部座席の読書灯、眩しさを防ぐフロントガラス、クウォーツ時計などの高級車にふさわしい装備も充実している。

初代から新型まで歴代クラウンをチェック

4代目は他で見られないような先進的なフォルムを追求したので今でも強い人気がある

先ほどの3代目はまっすぐな線でまとまっていてシャープな印象だったが、今度の4代目は少し膨らんでいるような曲線でまとまっているので、クジラという愛称で親しまれた。最初は歓迎されたけどボディ先端を狭くしたことでエンジンルームがオーバーヒートしやすいことや日産のセドリック、グロリアに押されたことで売り上げが低迷してしまったが、今でも「スピンドル・シェイプ(紡錘型)」の形状によって根強い人気がある。

再び直線ラインと重みのある雰囲気を重視した5代目は、美しいCMでアピール

前回の4代目はクラウン史上で失敗作と言われてしまったので、5代目に突入した時はその名誉を挽回できるようボディに直線ラインや重厚さを生かし、最上級グレードのロイヤルサルーンを導入した。エンジンは直列6気筒SOHCに統一され、窓と窓の間にある柱がない4ドア ピラードハードトップや日本で初めての速度感応式パワーステアリング、世界初のOD(オーバードライブ)付き4速ATといった最先端技術が備わった。そして後期型になると、俳優の山村聡吉永小百合を起用した印象的なCMで宣伝した。

先進技術を取り込んだ6代目はスタイリッシュだけどなかなか誇らしげ

とうとう6代目に登りつめたクラインは、5代目のコンセプトを残して「クラウンは人を語る」「ちょっと誇らしく」という格言を掲げて、電動でシート位置を調整できるパワーシート、一定速度を保ったまま走行できるクルーズコントロール、電子チューナー搭載オーディオといった先進的な設備も搭載され、宣伝のCMも最先端のおしゃれを詰め込んだものになっている。

「いつかはクラウン」というキャッチフレーズで話題を呼んだ7代目

もう全ての車種が4ドアハードトップ。4ドアセダン、ワゴン、バンにまとめられた7代目は、多種多様な高性能エンジンが搭載され、石坂浩二のナレーションで語られる「いつかはクラウン」というキャッチフレーズで多くの人に印象を与えた。もちろんマイナーチェンジによってバリエーションも豊富になり、とにかく全ては優雅な印象にまとめられている。

昭和と平成の境目を駆け抜けた8代目は、バブル期をさらに引き立てるものだった

1987年から1991年にかけて、クラウンは8代目に進展した。この頃はバブル経済に突入してより高級な車を求める人が多かったので、よりその期待に応えられるよう最先端技術を取り入れた仕様になっている。毎月の販売台数はカローラをはるかに超え、エンジンは新たにV型8気筒DOHCを使っていたので、1990年には販売台数が歴代で1位となった。

60周年の節目を迎えたクラウンは、お祝いになるよう限定モデルを発売

2015年にトヨタ・クラウンは生誕から60周年を迎える。それを記念して「クラウン アスリートS」「クラウン アスリートS ハイブリッド」を製造・販売することとなった。ちなみにこれらは清々しい空色と若草色のボディーカラーがあって、より限定になるようホワイトの本革シートをインテリアにあしらい、とにかく斬新な印象をもたらした。

フルモデルチェンジによって15代目に突入したクラウンは、よりボディ及び性能が向上した

2018年6月、フルモデルチェンジによって15代目の新型になったクラウンは今までのモデルでは見られなかったような走行性能、インテリア空間、細かい配慮をしたステアリング、燃費や安全装備にもこだわっているので、栄誉あるグッドデザインアワード・2018年度を受賞した。

フルモデルチェンジした新型クラウンの内装をCOBBYで解説