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マイカーブームに火を付けたトヨタ・コロナはまさに明るい太陽を兼ねていた

初代コロナは日産のダットサンと熾烈な争いを繰り広げていた

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トヨタ自動車が製造した乗用車の一つ・コロナはCOBBYで紹介している通りセダン、ハッチバック、クーペ、ライトバンといった種類があるが、1957年に誕生した初代コロナは同じく自社で製造しているクラウンとマスターの長所を融合させた4ドアセダンの小型車で、まるで昔の車らしい風情があった。さらにまたの名をダルマコロナとも言い、当時ライバル車だった日産・ダットサンに対抗するために生産された。なおエンジンは最初費用を抑えた安上がりなものだったが、マイナーチェンジで強力なOHV式水冷直列4気筒997ccのP型に変更した。

トヨタを代表するセダン コロナの歴代モデルをチェック

2代目も、ダットサンを制覇するためにデザインや性能にこだわった

今度はダットサン・ブルーバードに対抗するためにフルモデルチェンジが行われ、1960年に2代目が登場した。デザインは前回よりも直線を生かしたが4ドアセダンであることに変わりはなく、片方だけ固定したカンチレバー式のリアサスペンションを取り入れ、60馬力を発揮でいるR型1,453ccエンジンを搭載したおかげで日本グランプリで好成績を収めて女性からの人気も集めた。

コロナと並ぶ名車がトヨタのカローラ

高速道路での走行に対応できるように改良を加えた3代目

1964年に再びフルモデルチェンジされ、3代目に突入した。エンジンを収めているフロントノーズを丁度よく傾けてエンジンの改良も行いさらに初めてディスクブレーキやフルリクライニングができるバケットシートを取り入れ、開通したばかりの高速道路で走行テストを行い今までにない高速性能と耐久性を知らしめた。これによって発売開始から数か月でミリオンセラーを記録することができた。

ブラボーコロナとも親しまれた4代目は、サイズが一回り大きい

今度はサイズが一回り大きくなり4ドアセダン/4ドアバンのみになった。最初は高級車のコロナマークⅡを4代目コロナにしようと考えていたが、取りやめにした。エンジンは1500ccと1600cc、ツインキャブ仕様の3種類があって、日本で初めての電子制御装置も加えてボディ全体を直線でまとめる方針を固めたのが特徴。

ボディも拡大して安全面に気を配った5代目は排出ガス規制にも対応

1973年に5代目へ発展したコロナは、ボディを大きくするだけではなく安全性への配慮にも力を入れた。古いOHVエンジンを廃止し新たに2T型OHVエンジンを導入して出力を100馬力も発揮できるようにして衝撃吸収バンパーや視界をよくする方法(4ドアセダンのみ)も採用され、3年間も人気を確保した。
その上新たに出された排出ガス規制に対応できるように、エンジンを何度も変更して1977年まで続いた。

ブランド名がトヨペットからトヨタに完全に変わった時に6代目が誕生した

6代目に発展した1978年は、自社のブランド名をトヨペットからトヨタに変更した年でもある。肝心のコロナは土台を1から新たに設計し、コイルスプリングを独立させた挿すお炎暑ん、前輪のブレーキがディスクブレーキとなり、エンジンは排ガス規制に対応した5種類を用意し、25周年記念車のエクストラサルーンも同時に発売した。

7代目はよりスタイリッシュなイメージを生かして日産のブルーバードに対抗した

当時進出していた6代目ブルーバードに対抗するために、1982年7代目に進展した。シャープな印象の角ばったボディスタイルに変更し、土台は自社の車・カリーナと共有して今までにはない斬新なコロナを作り上げた。さらに搭載するエンジンは新世代型のレーザーシリーズを取り入れ、車種を大幅に変更したことでより認知度が上がった。

初めて前輪駆動を採用した8代目は搭載エンジンを一気に増やした

8代目コロナの特徴は、何と言っても初めて前輪駆動を取り入れて5ドアハッチバックでスタートを切ったことが当てはまる。また肝心のエンジンは直列4気筒SOHC1832ccから徐々に増えていき、1S-ELU型エンジンを搭載するスポーティグレード・1800SX-Rも登場したことも有名だ。

9代目にはトヨタの累計販売1000万台達成を記念したモデルもある

昭和と平成の境目となる1987年から1992年まで活躍した9代目は、ボディサイズを若干拡大し性能及び積載性が向上した。セダンには4WDが加わり雪道でも安心して走行できるようになったのであちこちのトヨペット店で累計1000万台もの販売を達成し、それを記念した限定車・コロナスーパールーミーも発売した。

安定した走行ができる4WDを搭載した10代目は前後の席やトランクのスペースを広げている

あれだけの業績を収めたコロナは、留まることなくついに10代目へと進展した。1992年より強くなったフルタイム4WDを採用し、インテリアのスペース及び荷物を積むトランクスペースを拡大して、乗り降りしやすいようにドアステップを低くしたことを始め、エンジンは全て3種類あるツインカム16バルブを採用したことが自慢。

コロナプレミオという名前に代わって安全性とコストダウンを図った11代目で歴史を閉じる

1996年、いよいよ真骨頂の11代目に突入した。今度はABS(アンチロックブレーキシステム)、前の席にSRSエアバッグを装備する、雪がたくさん降る地方に向けてフォグランプを搭載する、衝撃吸収ボディで安全性を高めたことが最大の醍醐味。もちろんエンジンも従来のものに劣らない燃費を向上させるリーンバーンシステムを採用して、この代からコロナ生誕40周年を祝う特別記念仕様車も製造された。
これだけ名を馳せたコロナは2001年に完全生産終了したが、名前の通り、トヨタにとって太陽の周りから出る光を果たしたことを忘れてはならない。